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医薬分業のおはなし


医薬分業にはいろいろなメリットがあります。
このメリットを最大限に生かす『かかりつけ薬局』を持つことが大切です。

自分が服用しているお薬の内容を薬局に管理してもらえるので、薬の副作用について心配せずに服薬できます。かかりつけの薬局を一つに決めておくことは、とても大事なことなのです。高齢になると、どうしても複数の病院や診療所にかかる機会が増えてきます。

複数の診療科を受診し、それぞれの医師からお薬を処方された場合、同じ効果のお薬が重複して処方されたり、服用した後で副作用が現れたり、いろいろな種類のお薬が互いに作用して、予期しない有害な作用を発生することがあります。

かかりつけ薬局からお薬をもらえば、このようなことを未然に防ぐことができ、疑問に思うことは納得いくまで相談できます。薬局ではそのために「薬剤服用歴の管理」と「服薬指導」を日々行っています。

厚生労働省は医薬分業を推進しています。その目的は、薬害の防止と薬の使い過ぎを避け、より良質な医療を提供することにあるのです。最近では薬剤師がジェネリック医薬品を推奨することで医療費削減への貢献も期待されています。

医薬分業は、主に下記のような目的のために行われています。

医療費の中で薬の占める割合は大きいため、自分の受けている薬物治療について正確な説明を聞くことは質の高い医療サービスを受けるうえで大変重要なことだと考えます。

一つの薬局にご自身の薬歴の管理を任せることで安心して服薬することができます。

高齢の患者さんが「かけもち受診」すると、診療科ごとにお薬が処方されるため、ときに薬害を引き起こす可能性があります。薬局に薬剤服用歴の管理を任せていただければ、これを未然に防ぐことができます。

かつては、薬を使えば使うだけ儲かるという時代もありましたが、患者さんに必要以上のお薬が処方されることは決して良いことではありません。これを防ぐ仕組みが医薬分業です。

薬が診療機関の収入に関係なくなれば、不必要な処方はなくなるでしょうし、薬の過剰投与も、薬害も未然に防ぐことができるのです。

最近では残薬の確認による不必要な処方の防止や、ジェネリック医薬品の推進などの点でも医療費の削減に貢献しています。